YAPC::Asia 2012

非常に素晴らしかった。

個別のトークが素晴らしいのはもちろん、941さん、牧さん、スタッフのみなさんの連携が本当に素晴らしい。

YAPC::Asia 2010でスタッフをさせて頂いたが、その時よりもはるかによくなっていると思う。

懇親会の食事もすごくおいしくてびっくりした。

以前は、懇親会というとケータリングっぽいものだった気がするけど、今回はホテルのバイキングみたいな感じだった。

トークに関しては、ガチガチのPerlについてのトークは控えめで、多言語でも応用できそうな実践的な内容と初心者向けの内容とでうまくバランスがとれていると思った。

やはりPerlはピークを終えてるのは間違いなく(あくまで企業が使う言語という意味で)、Webアプリに関して言えば、一部のこだわりを持っている会社以外では、90%以上がPHPを使われているように思う。

LTではPHPerの人や多言語メインの方も多く見られて、時代に合わせてYAPC自体も柔軟に変わるところもPerlっぽいと感じた。

Perlだけにこだわってると、ここまで多くの人を呼ぶことはできなかったかなと思う。

業務でPerlを使っている会社が減っているのは間違いなく、そこは少し寂しいし、なんとかしたいと思いつつもなんともできない歯がゆさも感じる。

個別のトークでいうとgperlの話が面白かった。

perl5を再実装するという内容のもので、konohaという静的スクリプト言語を開発していた方がperlの勉強をするために実装し始めたというもの。

jitをサポートして高速に動作する、lua-jitやmrubyなどでも一部採用されているNaN boxingという手法を使って、数値計算などを高速に実行できるのが特徴のよう。

perlは、数値でもSV構造体分、メモリを使うのでメモリ効率は良くない。NaN boxingを使えば数値に関しては、メモリをallocする必要がないので、メモリ効率が非常に良い。

perlの仕様は複雑で完全に仕様を満たすものを作るのはかなり大変だと思うけど、数値計算や一部の動作に特化したものとして使うのもありなんじゃないかと思った。

そしてなんといってもLTthon。

最初、LTする人ってそんな簡単に来るかな?と思っていたけど、YAPCに来るような人はそんな心配は無用だったよう。

結果として、常に誰かが発表している状態で大盛況。自分も発表しました。

ただ盛り上がりすぎて、注意される一面も。

本編のトーク会場の横だったので、笑い声が思いっきり聞こえてましたね・・・。

LTthonで発表した人は、ほとんどPerl使ったことない人が多くて、それも盛り上がった原因だったかと思う。

一番良かったのはやはり本編のLT。

久々に腹が痛くなるほど笑った・・・。

他のカンファレンスでもLTが一番おもしろいことが多いと思うけど、YAPCのLTは漫才でいうとホントM-1かと思うレベルでそのへんのお笑い芸人より遥かに面白いし、技術的な内容も高いものからネタ的なものまで幅広くて、最高です。

もちろんこの笑いが共有できるのは開発者だけなので、ほんと開発者という道を選んでよかったと思う。

最後のtakesakoさんのLTは、なんというかこれぞLTというかLTの教科書に載せてもいい。

1+1という文字列の連結するというプログラムをPerlPHPPython、node.jsを使って数万回、数十万回繰り返して実行時エラーを起こさないものが勝ち残っていくというトーナメント方式での言語対決。

順調にPerlが勝ち残って最後、決勝でnode.jsが出てきたときは、会場全体が「こいつはダメだ。勝てない」と思ったはず。まさに絶望。最後で負けるんかい・・と。

だがしかし!最後までPerlはやってくれました。みごとnode.jsに打ち勝ち、最強の言語の称号を得たのでした。

ほんとちょっと最後泣きそうになった。

笑いと感動を与えてくれる、それがYAPC

来年も期待しています。